珪藻土コースターのつくり方!メリットや注意点とは?自作キットもご紹介
近年、高い吸水力を持つ珪藻土(けいそうど)のコースターが人気です。コップの水滴をしっかり吸ってくれるので、家具の素材がガラスの場合は水アカを、木材の場合は傷みなどを防ぐことができます。お手入れをきちんとすれば長く愛用できるため、コストパフォーマンスの面からも優れたアイテムといえるでしょう。
今回は、珪藻土の概要やメリット、手づくりキットなどについてご紹介します。お手入れの方法や取り扱いの注意点についてもご紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
珪藻土とは
珪藻土は、海や湖などに生息していた藻類の一種「珪藻(けいそう)」の殻の成分が水底に沈殿して積み重なり、長い時をかけて化石化したものです。
珪藻土の主な成分は「二酸化ケイ素」です。古くより高い吸水性・調湿性、耐火性や断熱性で知られ、建材からビールのろ過材まで身のまわりのさまざまなものに活用されてきました。
珪藻土のメリット
珪藻土のメリットは、「吸水性・調湿性」「脱臭・消臭」「耐火性・断熱性」、さらに「メンテナンスのしやすさ」があります。
吸水性・調湿性
珪藻土は、多孔質構造になっています。ナノメートル単位の小さな穴が無数に開いており、空気中の余計な水分を吸収する性質があります。さらに、吸収した水分が一定量を超えると反対に水分を放出するため、常に表面がサラサラとしているのです。湿度が高いときは湿気を吸収し、湿度が低くなれば吸収した湿気を放出することで優れた調湿性を発揮します。
脱臭・消臭効果
珪藻土は空気中の水分だけではなく、ニオイの原因となる物質も吸収してくれます。また、調湿性によって菌の繁殖を防ぐことにもつながるので、脱臭・消臭効果が期待できます。
耐火性・断熱性
珪藻土は火に強い(=耐火性に優れている)という性質もあります。熱に強く、燃えにくいのは、珪藻土の融点が約1250度と高いから。さらに不純物を含まない珪藻土であれば、仮に燃やしたとしても有害物質が発生するような煙は出しません。
メンテナンスのしやすさ
珪藻土はすぐに乾くため、使用したあとはサッと拭くだけでお手入れできます。定期的に陰干しすれば長持ちしますし、吸水力が低下した場合も表面を軽く削るだけで吸水力が戻るので、メンテナンスが簡単です。
珪藻土コースターのお手入れ方法
最近ではその吸水性や調湿性から、珪藻土を活用したコースターが人気です。使用後の乾きが早くメンテナンスも簡単ですが、長持ちさせるためには注意点があります。
お手入れ方法
珪藻土コースターを使用したあとは、しっかりと乾かしましょう。水分を含んだまま保管するとカビが発生してしまうことがあるため注意が必要です。定期的に風通しのいい場所で陰干しするのがおすすめです。夏場は2週間に1回、冬場は1週間に1回程度が目安になります。天日干しをすると割れやすくなることがあるので、避けたほうがよいでしょう。
陰干しが難しい場合は、電子レンジを活用してみてください。コースター1枚あたり500wで10〜20秒ほど温めて、そのまま乾燥させます。吸収した水分の影響から表面に水が浮くことがありますが、その際はきれいな布などで拭き取ればOK。高温になっているので、火傷しないように注意してくださいね。
吸水力が低下したときの対処法
使い続けていると吸水力が低下することがあります。そんなときは、表面を紙やすりで薄く削ってみましょう。
吸水力低下の主な原因は、料理などの油分や皮脂などによる目詰まりです。紙やすりで表面を削ることで目詰まりした部分を除き、吸水力を取り戻すことができます。
表面を削ったあとは、から拭きをしてください。水拭きをすると削って出た粉が水分と一緒に中に入ってしまい、再び目詰まりしてしまう可能性があります。
洗いたい時は洗剤などを使用せず、水だけで洗い流すようにしましょう。洗剤も目詰まりの原因になる可能性があります。また、水またはお湯に浸したまま放置したり、大量の水をかけたりすると、脆くなるおそれがあるので注意しましょう。
珪藻土コースターのつくり方!手づくりしてみよう
珪藻土コースターは、すでにでき上がったものを購入することもできますが、シヤチハタの「珪藻土コースター手づくりキット」を使用すれば、自宅で簡単に珪藻土コースターがつくれます。
珪藻土コースター手づくりキットは、市販の珪藻土コースターとは異なり、珪藻土粉末を水で溶かした溶液を型に流し込んでつくります。型に流し込んで3時間〜1日放置するだけと作業工程がシンプルなので、ものづくりに慣れていない初心者の方や小さなお子さんでも手順を迷うことなく制作できます。
キット一つで、コースターを2枚つくることができるので、家族や友達と一緒にものづくりを楽しめます。趣味にももちろんおすすめですが、お子さんの自由研究や夏休みの工作にもピッタリです。
なお、珪藻土は日本製でアスベストは含まれていません。安全性もきちんと確保されているので、安心して珪藻土コースターづくりを楽しめます。
さらに、手づくりキットでつくる珪藻土コースターは市販の珪藻土コースターよりもデコレーションの自由度が高いという利点があります。でき上がったコースターにスタンプを押したり、油性マーカーで絵を描いたり、絵の具を混ぜて色を付けたりと多彩にアレンジができます。
とくに、日本の伝統的な色をモチーフにしたシヤチハタのスタンプパッド「いろもよう」や「いろもよう わらべ」との相性は抜群です。また、グラデーション表現に優れたブラッシュタイプの「いろもようペン」、和モダンや洋柄のおしゃれな印影がすてきな「クラフトはんこ」も、珪藻土コースターのクオリティをワンランク上に高めてくれるはずです。
ただし、油性マーカーで全面に色を塗ると、吸水性が落ちる可能性があるため注意が必要です。コースター全面に色を付けたい場合は、水と珪藻土粉末を混ぜる際に耐水性の絵の具を混ぜましょう。容器を二つに分けて液をつくれば、マーブル模様にすることもできますよ。
アイデアや工夫次第で、世界に一つだけのオリジナリティあふれるデザインに仕上げられる珪藻土コースター手づくりキット。ものづくりが好きな方、新しいことにチャレンジしてみたい方、家族や友達と思い出に残ることをしてみたい方は、ぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
珪藻土コースター 手づくりキットのアレンジレシピはこちら(Ver.1 / Ver.2)
なお、珪藻土コースター手づくりキットのつくり方の手順は動画でも確認できます。基本のつくり方のほか、全面色付けやマーブル柄のつくり方も公開しているので、ぜひそちらも合わせてご参考にしてくださいね。
<基本のつくり方>
<全面色付けのつくり方>
<マーブル柄のつくり方>
珪藻土コースターで生活をちょっと快適に
珪藻土を使用したコースターはコップの水滴をしっかり吸ってくれるので、デスクやテーブルまわりを快適にするサポートをしてくれます。
シヤチハタの「珪藻土コースター手づくりキット」を使用すれば、初心者や子どもでも気軽に挑戦できます。家族で過ごすおうち時間のおともに、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。