ノベルティ戦略で自社の魅力発信!販促効果を下げないための注意点
広報部や宣伝部、販売促進部の担当者にとって、「企業や商品・サービスの認知獲得」および「消費者の購買行動を促す仕掛けの構築」は日々の課題ですよね。
課題解決の手段の一つに「ノベルティ」と「販促品」がありますが、2つの違いを明確に答えられる人は意外と多くありません。同じようなシーンで利用することから、混同してしまっていませんか。
ノベルティと販促品はどちらも「企業または店舗が無料で配布するグッズ」ではありますが、配布のタイミングや目的は異なります。戦略の策定に取りかかる前に、まずは2つの違いを理解することも大切です。
そこで今回は、ノベルティの特長と販促品との違い、ノベルティ配布で得られる効果、グッズをつくる際の注意点などをご紹介します。企業の担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
ノベルティとは
ノベルティとは、「指定された商品を購入したとき」「テレビやラジオで投稿が採用されたとき」など、特定の状況下で配布されるグッズです。身近な例だと、コンビニでお菓子を買ったときにもらえるノートまたはクリアファイル、飲料に付いているキーホルダーなどが挙げられます。
ノベルティの大きな特長は「プレミア感」があることです。非売品かつ特定の条件でのみゲットできるため、いつでも気軽に手に入るわけではありません。配布する時期や対象の商品を限定することで、より特別感を演出することができ、企画次第で大きな宣伝効果を生みます。
販促品との違い
販促品は「企業または店舗が商品・サービスを知ってもらうために配布するもの」です。販促品のグッズは日常的に使用できる実用的なものが多く、例えば街頭で配られるポケットティッシュやお祭りでのうちわなどが挙げられます。
宣伝効果を高めるために企業のロゴやキャラクター、ホームページのURLやQRコードなどを入れることが多いです。また、商品やターゲットユーザーに合わせて内容も多彩に変化します。
さらに、販促品は色やデザインも重要な要素です。人の目を引くような色やデザインは効果的ですし、コーポレートカラーを取り入れてアピールする企業も少なくありません。
ノベルティを配る目的
ノベルティを配布する目的は、商品の購買やサービスの利用を促すことです。ノベルティをきっかけにして、商品への関心や利用意欲を高めることができます。キャンペーンごとに変化を加えることで、長期的な効果が見込めます。例えば、ノベルティをシリーズ化すれば「全種類をコンプリートしたい!」というコレクション欲を刺激できるでしょう。
もちろん商品やサービスがいいことが前提ですが、ノベルティによって付加価値をプラスすることで、継続的に商品を購入したりサービスを利用してもらえる可能性が高まります。
アパレルブランドでは、「〇〇円以上購入した会員さまにノベルティをプレゼント!」などのキャンペーンを実施しているケースが多いですよね。こうしたキャンペーンを行うことで、既存のお客さまからの安定した売り上げが期待できますし、これを機に新規会員の獲得を目指すことも可能です。一度でも商品を購入し、それに満足してもらえると、2回目以降の商品購入やサービス利用のハードルが下がります。
利用頻度が増え、そのたびにいい商品・サービスに出会えれば、お客さまはブランドや企業そのもののファンになってくれるでしょう。加えて、人気が高いノベルティは口コミやSNSで評判が広がります。お客さまの希望からノベルティが販売商品になったというケースもあるため、目的を持って制作することが大切です。
ノベルティ配布による効果
ノベルティを配布すれば、以下のような効果が期待できます。
効果.1:低コストで宣伝ができる
広告費がかかるテレビCMなどとは異なり、ノベルティは費用がそこまでかかりません。工夫次第ではより低コストでの宣伝が可能です。
効果.2:既存顧客の引き寄せ
どんな企業でも、競合となるライバル企業がいるはずです。消費者がいい商品・サービスを選ぶのは当然のこと。既存の顧客がライバル企業に流れてしまう可能性もゼロではありませんよね。
しかし、ノベルティを配布すれば、それを見るたびに自社を思い出してもらえるため既存顧客が離れるのを防ぐことが可能です。
効果.3:名入れで広告宣伝
ビジネスパーソンの顔とも言える名刺ですが、プラスアルファで自社のロゴが入ったノベルティを渡してみるのもよいでしょう。例えば、IT・ベンチャー企業ならUSB、飲食系の企業ならキッチンツールのように、ビジネスと関係のあるものをノベルティとして渡すことで、ユニークに自社を印象付けられます。
効果.4:企業のイメージアップ
日常的に使えるアイテムをノベルティにすれば、企業のイメージアップが期待できます。元々は企業に対して興味がなくても、実用的なグッズをもらうことがよいタッチポイントになるはずですし、既存のお客さまのリピート促進につながる可能性もあります。
ノベルティグッズをつくる際の注意点
企業のイメージアップに効果的なノベルティですが、マイナスイメージを持たれてしまうおそれもあるため注意が必要です。ノベルティグッズを制作する場合は、以下の点に留意しましょう。
もらって嬉しいと思われるようなもの
ノベルティグッズは無料だからこそ、実用的な物を配布することが大切です。消費者がもらって嬉しいと思うものをノベルティにしなくては、思ったような効果は得られないでしょう。
大きすぎて持ち帰る際に支障があるもの、使い道が限られているもの、品質が悪いものはよい印象に繋がらないため、アイテムを選ぶ際は注意が必要です。
ノベルティの価格別おすすめアイテムに関する記事はこちら
法的に引っかからないもの
ノベルティグッズは、景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)の適用対象となるため、法律の認められている範囲内でアイテムを選ぶ必要があります。景品表示法における景品とは、粗品やおまけ、キャンペーングッズなどと呼ばれるものが対象です。より細かく言うなら、文房具やタオルなどの手軽なアイテムが挙げられます。
一般懸賞、総付景品、オープン懸賞の3分類があるため、ノベルティグッズを検討している企業は自社の考えるグッズがどれに該当するのか、景品表示法に違反していないかをチェックするのを忘れないようにしましょう。
ノベルティ制作時に気をつけるべき景品表示法に関する詳しい記事はこちら
販促効果の高いノベルティを制作してみよう
販促効果を高めるためにノベルティをつくるのは企業として賢い選択でしょう。しかし、一歩間違えるとよい効果ではなく、悪い効果を生んでしまうことを忘れてはいけません。明確な目的を持ち、お客さまの目線になってノベルティグッズを考えなくては、よい印象を持ってもらうことは難しいでしょう。ライバル企業と差をつけるためにも、ぜひ上記を参考にノベルティを制作してみてください。